思い出したこと その1
2014年 02月 22日
10年も前のこと、
自動車工場で勤務している男性と、旅の途中で知り合ったことがある。
機械のメンテナンスのお仕事かと思ったら、そうではなくて、
ネジを締める仕事なのだという。
「自動車を組み立てたり、ネジを締めたりするのは、
ぜんぶロボットがやっているのかと思っていました」
「ほとんどそうなんですけど、どうしてもロボットができなくて、
人間がやらなくちゃいけない部分が何か所かあって、それをやっているんです」
座っている彼の前に、数秒おき(7秒だったかな?10秒だったかな?)に
部品が流れてくる。
8時間の勤務時間中ずっと、その部品のネジ締めをしているのだ。
「慣れてくると、1.5秒くらい休憩できるんですよ。そこで一息ついてね」
「1.5秒って休んだ気はするもんですか」
「はい、休めます」彼は大きくうなずいた。
その場にいた、彼以外の3人は口を揃えて「自分がその仕事やったら、欠陥自動車ばかり造ってしまって、すぐ首になるだろう」と言った。
チャップリンの「モダンタイムス」ではないけれど、やっているうちに、何がなんだか分からなくなってしまうのではないかしら。
(妻)
自動車工場で勤務している男性と、旅の途中で知り合ったことがある。
機械のメンテナンスのお仕事かと思ったら、そうではなくて、
ネジを締める仕事なのだという。
「自動車を組み立てたり、ネジを締めたりするのは、
ぜんぶロボットがやっているのかと思っていました」
「ほとんどそうなんですけど、どうしてもロボットができなくて、
人間がやらなくちゃいけない部分が何か所かあって、それをやっているんです」
座っている彼の前に、数秒おき(7秒だったかな?10秒だったかな?)に
部品が流れてくる。
8時間の勤務時間中ずっと、その部品のネジ締めをしているのだ。
「慣れてくると、1.5秒くらい休憩できるんですよ。そこで一息ついてね」
「1.5秒って休んだ気はするもんですか」
「はい、休めます」彼は大きくうなずいた。
その場にいた、彼以外の3人は口を揃えて「自分がその仕事やったら、欠陥自動車ばかり造ってしまって、すぐ首になるだろう」と言った。
チャップリンの「モダンタイムス」ではないけれど、やっているうちに、何がなんだか分からなくなってしまうのではないかしら。
(妻)
by binchosan
| 2014-02-22 20:45
| 日々雑記