炭窯の跡
2014年 03月 19日
窯主さん(50歳代)のお爺さんが焼いておられたそうです。
当時は屋根がかけられていたはずですが、今はもう朽ちてなくなっています。
チェンソーも木割機も運搬車も何もなかったころの炭窯なので、
ク(天井)は低く、小ぶりな造りです。
このような炭窯跡は、村の内外あちこちの山中で見ることができます。
下の写真もそのひとつです。
こちらは屋根が朽ちてしまっている上に、クも落ちてしまっていて、
石組だけが残っていますが、これが一般的な炭窯跡です。
原木を運搬するためのトラックが普及するまでは、
樫山のある場所に炭窯を造って炭を焼き、その山を伐り終えたら、
また別の樫山に炭窯を造って炭を焼く、
そういう具合に炭窯を移動させながら焼いていました。
ですから、たいていの樫山には炭窯跡が残っています。
20年~30年後、その樫山がまた伐り頃になったとき、そこにある炭窯跡を再利用して、新しく炭窯が造られました。
十分に焼けた石と焼け土がすでにありますから、あとは粘土だけ掘ってくればいいのです。
私たちも必要なときは、山主さんに断って、石や焼け土をいただいてくることがあります。
(妻)
by binchosan
| 2014-03-19 19:30
| 窯仕事