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炭窯の跡

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お借りしている炭窯のすぐ横にある、炭窯の跡。

窯主さん(50歳代)のお爺さんが焼いておられたそうです。

当時は屋根がかけられていたはずですが、今はもう朽ちてなくなっています。

チェンソーも木割機も運搬車も何もなかったころの炭窯なので、

ク(天井)は低く、小ぶりな造りです。


このような炭窯跡は、村の内外あちこちの山中で見ることができます。

下の写真もそのひとつです。

こちらは屋根が朽ちてしまっている上に、クも落ちてしまっていて、

石組だけが残っていますが、これが一般的な炭窯跡です。
炭窯の跡_f0289033_1819379.jpg

原木を運搬するためのトラックが普及するまでは、

樫山のある場所に炭窯を造って炭を焼き、その山を伐り終えたら、

また別の樫山に炭窯を造って炭を焼く、

そういう具合に炭窯を移動させながら焼いていました。

ですから、たいていの樫山には炭窯跡が残っています。

20年~30年後、その樫山がまた伐り頃になったとき、そこにある炭窯跡を再利用して、新しく炭窯が造られました。

十分に焼けた石と焼け土がすでにありますから、あとは粘土だけ掘ってくればいいのです。

私たちも必要なときは、山主さんに断って、石や焼け土をいただいてくることがあります。







(妻)


by binchosan | 2014-03-19 19:30 | 窯仕事

紀州備長炭、土佐備長炭と並ぶ三大備長炭の産地、日向。日向の国、宮崎県の宇納間で備長炭を焼いています。お問合せは domasama8080@gmail.com


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