大雨の影響
2014年 06月 13日
うちの村はただ大雨が降っただけだったが、隣村や海岸沿いの市町では河川が増水したため避難勧告が出たほどの大雨だった。
とはいえ大雨は大雨、うちでも小さな被害がいくつか出た。
まず、大雨が降ったのが火上げの次の日だったので、炭の一部が折れこんでしまった。
炭窯は山の水脈を外した場所に造り、雨水も窯内に入らないように工夫する。
でもあんまりにも降ると、水が窯内に入ってしまうことがある。
これが火上げ前なら何とかなるのだが、火が上がってしまった後なら、どうしようもない。
水が入ることを「水がつく」というが、水がついてしまった部分の炭は折れこんでしまう。
折れこんでしまうと空気がうまく奥まで通っていかないので、ネラシが効きづらくなるし、窯出しの手間は増えるし、2級品が増えるし、良いことはない。
二つめ。
窯場の水道の取水口が壊れてしまった。
そこに大雨が降ったので、大量の土砂が取水口のある沢に流れ込んでしまったのだ。
取水口はドラム缶を加工して作ってある。
修繕のためには、ドラム缶か、ドラム缶の代わりになるものを手に入れるところから始めなくてはいけない。
ドラム缶を分けてもらえるところを一応聞いたけど、まだあるかなあ?
三つめ。
原木を伐っている山の作業道が土砂で埋まって通れなくなってしまった。
雨が落ち着いてから作業しようかなあ、せっかく道を通れるように直しても、また大雨が降ったら台無しになってしまうかもしれないからね、とのこと。
作業道が使えない間、別の山で木を伐るよう、段取りを変更しなくてはいけない。
こういうこともあるから、山は常に複数、持つようにしている。
そうしておかないと、コンスタントに原木を手に入れることが難しくなってしまう。
常に複数の山を持つこと、これがうまくできるようになるまで、かなりかかった。
山を買うこと自体、初心者兼他所者にはとてもハードルの高いことなのだ。
だから、山をいくつか持っていて、その時々の状況で場所を選んで伐ることができる今の状況には、「思えば遠くへ来たもんだ」というしみじみとした心持ちがする。
写真は、新たに伐り始めた現場。
この森に日が差すのは、たぶん30年ぶりぐらいだろう。
(妻)
by binchosan
| 2014-06-13 18:41
| 窯仕事